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輻射と輻射熱

輻射熱とは放射熱とも言われ、物体から発生した熱エネルギーが空間を通過して物体に当たり吸収され、再び熱に変わる伝搬現象のことをいいます。つまり、高温の固体表面から低温の固体表面に、その間の空気その他の気体の存在に関係なく、直接電磁波の形で伝わる伝わり方を輻射といい、その熱を輻射熱といいます。

では、輻射熱はどのようにしてできるのでしょうか。

太陽からの熱を持たない熱線(赤外線エネルギー=電磁波)の一部は宇宙空間ダストに衝突し、ダスト内に吸収され「熱変換作用」により輻射熱を発生させます。(地球空間温度の大半を決定する)また、大部分の電磁波は地球に直接降り注ぎ、物体に衝突します。その物体は電磁波を反射するか、吸収するかに分かれます。物体に吸収された電磁波はダスト同様「熱変換作用」により輻射熱を発生します。これら熱源や暖められた物体から放出される熱のことを輻射熱と言っています。

今ではすっかり調理に欠かせないものとなっている電子レンジですが、輻射と輻射熱を電子レンジの仕組みで説明してみましょう。電子レンジは【電磁波を食品に当てて、食品を温めたり調理をする電化製品】として知られていますが、何故電磁波を当てるとそのようなことが可能になるのでしょうか。

物が温まる、熱を持つということは、その物質を構成している分子の運動が活発になるということです。普通の状態でも分子は少し運動していますが、熱エネルギーをもらうと更に活発に運動するようになります。つまり、分子を運動させれば温まるわけです。走ったり、運動をした後は体が温かくなるのと同じことです。

電磁波とは電界(電場)と磁界(磁場)が相互に作用して組み合わさり、空間を伝達する波(振動)のことを言います。電子レンジは磁波(マイクロ波)を発生させ、水素をスリップさせ、そのスリップ熱により強烈な熱エネルギーを引き出します。磁波は電波も誘引し、その振幅数は1秒間に20億回という信じられない値となります。

物質を構成する原子や分子には+や-の極性がありますが、通常は配列や組み合わせで極性が打ち消された状態にあり、極性があることを感じません。極性のあるところに強い電磁波を当てると、電磁波の振動に合わせて分子も振動することになります。それによって分子の振動が大きくなって温度が上がるという仕組みです。

ヒートアイランドという言葉を耳にしたことがあると思いますが、これも輻射によって熱せられた建物や道路から発せられる輻射熱が、その要因の一つとなっています。

MEMO: 体感温度と熱放射(熱輻射)

【体感温度】
人の温度感覚は気温に左右されるだけでなく、湿度・風速・熱放射量の状態や変化に影響を受けます。 例えば、

・風が1m強くなると、気温が1℃冷たく感じる
・トンネルに入ると熱が奪われて寒く感じる(または、涼しく感じる)
・夏、湿度が高ければ蒸し暑く感じる

など、気温以上に体感として感じることが多々あります。
体感温度は、湿度、風速、熱放射、着衣量、人体の代謝量など色々な要素が複合して感じる温度です。

【室内の体感温度と熱放射】
室内での体感温度を求める簡単な式です。

体感温度=(室内温度+壁や天井からの熱放射)÷2

と計算します。

例えば、室温が30℃、壁や天井の温度が20℃なら
体感温度=(30℃+20℃)÷2=25℃ となります。

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